真珠採り – ジョルジュ・ビゼー
全3幕のオペラ
台本:ウジェーヌ・コルモン、ミシェル・カレ
スカラ座管弦楽団および合唱団
スカラ座新制作
マドリード王立劇場との共同制作
ジョルジュ・ビゼーが書いたのは《カルメン》だけではない。12年前の1863年、作曲家はテアトル・リリックで、スリランカの寺院や漁村を舞台にした友情、対立、そして禁断の愛の物語を上演した。二重唱「Au fond du temple saint」やナディールの夢見るようなアリア「Je crois entendre encore」は今なおレパートリーに残っているが、近年ではその色彩豊かなオーケストレーションと壮大な合唱場面の魅力により、再びヨーロッパの舞台に登場している。最後にスカラ座で上演されたのは1948年のイタリア語版であり、《真珠採り》は今回、指揮者ヘンリク・ナナージと演出家アルノー・ベルナールのダブル・デビューとなる新制作として、名声ある歌手トリオとともに上演される。
あらすじ
第1幕 島の浜辺
舞台は未開時代のセイロン島の浜辺の村。
真珠採りの頭領ズルガと、彼の旧友ナディールは、かつてレイラという美しい女性を争った仲であった。そこへ真珠採りたちの安全を願うために遣わされた尼僧を乗せた船が到着する。
ズルガは尼僧に、純潔と信仰の誓いを立てさせるが、その尼僧が他ならぬレイラであることに気づいて、ナディールは大いに驚き悩む。レイラもナディールに気づき、祈りの最中に彼の呼びかけに応えてしまう。
第2幕 荒れ果てた寺院
レイラはヌーラバットの命令により、崖の上の寺院に籠もっている。彼女は仲間たちに、遠い昔に逃亡者の命を助けて、その礼に首飾りをもらった話を語る。 レイラを諦めきれないナディールが寺院に忍び込んできて、2人はお互いの心を確かめあう。一緒に逃げようと訴えるナディールの言葉を一旦は拒絶したレイラだったが、断りきれずに次の夜に落ち合う約束をする。
ところが、ナディールは寺院の見張りに捕まってしまった。それを知ったズルガはナディールを助けようとするが、彼が逃がそうとした尼僧がレイラだったことを初めて知り、嫉妬に苛まれて2人に死刑を言い渡してしまう。
第3幕 テントのある海辺、処刑場
ズルガが旧友とレイラに死刑を宣告してしまったことを後悔していると、そのレイラ自身がナディールの助命嘆願にやってくる。ズルガはレイラに愛を告白するが、彼女の心は変わらずナディールのもとにある。
処刑の時間が近づき、レイラは母への形見としてあの首飾りを届けて欲しいと頼む。その首飾りを見て、ズルガはかつて自分を救った恩人がレイラだったことに気づき、2人を助けようと決心する。
処刑場にレイラとナディールが引き立てられてくる。ズルガは村に火を放ち、その騒ぎの隙を見て2人を逃がす。
ズルガの行為の一部始終を影で見ていたヌーラバットが、その裏切りを告発する。ズルガは2人を救えたことを喜びながら息絶える。